ANK(Amplified Natural Killer)自己リンパ球免疫療法(通称、ANK免疫細胞療法、ANK療法)は、免疫細胞療法もしくは、活性化自己リンパ球移入法等と呼ばれる、がん治療の一種です。乳がん、前立腺がん、肺がん、胃がん、大腸がん、食道がん、腎がん、膵がん、肝がんなど、固形がんをはじめ、肉腫、ATL(成人T細胞白血病)などの白血病、あるいは悪性リンパ腫など、一般に「がん」と称される全てが治療対象となります。
ANK(Amplified Natural Killer)自己リンパ球免疫療法(通称、ANK免疫細胞療法、ANK療法)は、免疫細胞療法もしくは、活性化自己リンパ球移入法等と呼ばれる、がん治療の一種です。乳がん、前立腺がん、肺がん、胃がん、大腸がん、食道がん、腎がん、膵がん、肝がんなど、固形がんをはじめ、肉腫、ATL(成人T細胞白血病)などの白血病、あるいは悪性リンパ腫など、一般に「がん」と称される全てが治療対象となります。
点滴によって体内に戻されたANK細胞は、直接、体内のがん細胞を傷害します。
さらに、体内で免疫刺激系のサイトカイン類を多種大量に放出します。これにより、体内に数多く存在する活性が低下しているNK細胞の活性化を促します。大量の免疫刺激物質の放出による結果として発熱します。
活性化したNK細胞に誘導され、CTLというT細胞の一種も活性化され、がん細胞への攻撃に加わります。
私達の体内では、がん細胞が毎日発生しており、「免疫監視機構」が、見つけ次第にがんを殺すことで、がんの増殖を抑えている、と考えられています。免疫が強く抑えられれば、がんはあっという間に憎悪し、免疫を強く刺激すれば、がんは消失することもある、免疫の状態が、がんの進行に決定的に大きな影響を及ぼします。
健常者の血液にウイルスを混ぜるなど、非常に強い免疫刺激をかけておき、がん細胞を投入すると、どんながん細胞であってもたちどころに傷害されます。
そして、それまで名前もついていなかったリンパ球の一種が「がん退治の本命」であったと特定され、自然免疫の殺し屋「ナチュラルキラー(NK)」細胞と名付けられました。
ANK療法は1980年代に米国国立衛生研究所NIHにより有効性が証明されたLymphokine Activated Killer(LAK)療法の欠点を克服した、他の免疫細胞療法とは一線を画したがん治療です。NIHが成し得なかったNK細胞の「活性化と選択的増殖(NK細胞だけを増殖させる)」培養技術を実際にがん治療に使えるレベルで実現します。そして活性化と増殖の両方の意味を込めて(Amplified = 増強された)、ANK自己リンパ球免疫療法(ANK療法)と名付けました。
ANK実施医療機関で医療相談を受けることが治療のスタートです。治療申込みをされると、リンパ球分離採取の日程調整を行います。採取されたリンパ球はその日中に培養を開始されます。所定の培養期間を経て、培養細胞を点滴でお体に戻します。
ANK療法は自由診療です。治療費は全額自己負担となります。標準的なANK療法1クール・12回の点滴で、治療費総額の目安は460万円~600万円(税込)です。
ANK療法は単独でも進行がんを治すことを目的とする、強い治療強度を持つものとして設計されました。しかし、実際のところ進行がんをANK療法1クール単独で完全に制圧するのはかなり困難です。
ANK療法実施医療機関では、使えるものはすべて使う「集学的な治療」を前提に、ANK療法や標準治療に加えてどのような治療が使えるのかを検討します。まずはANK療法実施医師にご相談ください。
がんの塊に短期間で打撃を与えられる局所療法(手術、放射線など)は、できる限り実施します。
理想的には標準治療で打撃を受ける前にリンパ球を採取しANK細胞の培養・凍結保管をします。リンパ球採取後に標準治療を実施し、がん細胞の総数をざっくり減らし、その後ANK療法を実施することは治療効率を高め費用対効果の改善につながります。
がん治療においてANK療法との同時併用で相乗効果が期待できるのは、何といっても分子標的薬です。
分子標的薬は強力なパートナーとなりますが、残念ながら、すべての患者さんが使えるわけではありません。使用可能かどうか、事前に検査が必要です。
ANK療法の治療実績を部位別に集計しました。
米国NIHが実施したLAK療法は明確な効果証明としてのエビデンスを確立し、ANK療法はその米国法よりもNK細胞の活性を高め、数を増やしたものです。治験の問題点や課題について整理します。
ANK療法についてよくある質問です。