TOP>ANK免疫療法とは>よくある質問>どんながんでも治療できるのか
ANK療法は、がんの部位は問いません。手術や放射線などの局所療法は、がんの部位がどこなのかが、決定的に重要な意味を持ちますが、ANK療法は全身療法ですので、全身のがんが治療対象になります。静脈に点滴で戻された培養細胞は、血流に乗って全身を巡りながら、腫瘍付近にくると血管壁を広げて外へ出て行きます。このような移動パターンは、免疫細胞が本来もっている性質ですので、静脈から戻して体内を高速移動させ、病巣に殺到させる、というのが理に適っています。
但し、NK細胞は、脳内には入りにくいと言われています。脳腫瘍であれ、他の部位のがんの脳転移であれ、脳内に病巣がある場合は、サイバーナイフなど、脳に傷がつくような局所療法を実施後、目安として半年以内にANK療法を実施することになっています。それ以上、期間を空けてしまうと、傷口が塞がるようです。実際に、ANK療法によって、脳転移巣が消失したケースがあります。
また、肉腫、ATL(成人T細胞白血病)や多発性骨髄腫など、特殊ながんでも、治療実績があります。特に、血液にがん細胞が存在する場合、他の免疫細胞療法では、培養器の中で、がん細胞が増殖してしまい、治療不可になります。培養中に、実際にがん細胞を殺せるのはANK療法だけの特徴です(樹状細胞療法が白血病の治療として、実験的に実施されることもありますが、がん細胞を殺せないため、物理的な方法などでがん細胞を取り除きます)。但し、血液中のがん細胞の数が異常に多い場合は、薬物療法などで、がん細胞の数を減らしてからでないと、治療不可となります。