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様々な免疫細胞療法を技術的な面や、科学的な根拠を踏まえて比較すると、ANK療法は圧倒的に理に適っているように見えますが、では、なぜ、圧倒的に普及していないのでしょうか。
国内の免疫細胞療法のほとんどは
①ANK療法
②様々な名称で呼ばれている、その他の免疫細胞療法
③樹状細胞療法
の3種類に分類されます。この中では、②がもっとも普及しています。
普及している理由として、関連企業の上場により、知名度が向上した、という要素もあります。また、免疫細胞療法の中では、医療機関にとっても、患者さんにとっても、最も手軽にできるという面があります。培養の手間が一番、簡単で、小さなクリニックでも十分、可能です。それほど熟練は要しません。注射器で血液を採って、分離作業というのがあるのですが、後は、血液バッグに移してインキュベーターという市販されている装置に入れておけば、自動的に細胞が増殖する環境を維持します。培養に使う培地という液体も市販のものが使えます。2週間後に点滴すれば、特に、免疫副反応もみられませんし、患者さんはそのままお帰りになれば、それで一回終了です。費用も、ANK療法と同じ回数を点滴すると、それほど差はないのですが、1回ずつ支払うので、はるかに、手が届きやすい価格に見えます。各地に実施医療機関があり、培養しているところもたくさんありますので、移動が大変な患者さんにとっては、とにかく通えるところにある免疫細胞療法を受けようとすると、②が一番、身近にある確率が高くなります。
③については、大きな装置も必要で、培養に用いる薬品も高価ですので、小さな診療所はやりたがらない、その代り、研究テーマとしておもしろいため、大学病院などが参入しています。すると、大学病院でやっているからいい治療だと、思ってしまう人もでてきます。
①ANK療法は、他の免疫細胞療法とは比較にならないほど、体の反応があり、手間がかかり、説明を受けること、理解すべきことが多いため、医療機関にとっても、患者さんにとっても、はるかに大変です。加えて、ANKを受けられる場所も限られています。
特に発熱のことを気にされる患者さんが多いです。体力が落ちている人には、一回の細胞数を減らすなど、対応は可能ですし、治療を進めるうちに、様子がわかってきます。ですが、やはり、やってみる前は、「不安」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
熱のことが心配、本当のところどうなのかを知りたいという方は、実際にANK療法を受けたスタッフもおりますので、TEL 0120-51-2251までお電話ください。(平日9時30分~16時30分)
培養細胞を凍結保管しておき、他の治療に合わせて融解・再培養など、これは他の免疫細胞療法では真似が難しいメリットなのですが、実際のスケジュール調整は大変になります。
とても手軽に受けられる治療ではありません。
例えば
・週2回も点滴するので通うのが大変
・点滴した日は、さすがに仕事はできない、休まないといけない
・リンパ球を採る装置を置いてある場所が限られ、そこまで移動しなければいけない
・分子標的薬の併用もよく行われるため、難しい話を理解しないといけない
⇒ANK療法はまだ自分の細胞だからたぶん、安全なのだろうけど、薬はやっぱりこわい、、、
などなど
あとは費用です。徹底的にがんを倒そうとしますので、短期間に集中的に治療を行う傾向があります。それだけ費用負担も一時期に集中します。
また、NK細胞は大変、培養が難しく、特に治療に用いる野生型のNK細胞の培養は、特別、難しいため、研究者の絶対数が少ない上、たまに研究する人がいても、野生型よりも、培養しやすくなった細胞株というものを使っています。こうした研究用のNK細胞は、殺さないがん細胞がたくさんいるのです。そのため、論文の絶対数があまりに少なく、あっても、治療用ではなく研究用のNK細胞のものが大半です。研究者は、培養が難しい細胞にはなかなか手を出しません。たとえば、iPS細胞のように研究には便利ですが、治療には向いてない(培養すると、がん化するため)ものに研究者が集まり、報道が多くなります。こうした背景があり、メディアが流す情報の大半は、iPS細胞や樹状細胞、T細胞など、がん治療には向いていないものばかりです。インターネット検索すると、今度は、NK細胞がわずかしかいなくても、若干はいるので、NK細胞療法と称しているものが、大々的に広告されています。この情報の洪水の中で、役に立つ治療技術の情報を正確に見極めるのは容易ではありません。セミナーに来られるなり、書籍をじっくり読まれるなりして、「違い」をご理解いただければ幸いです。